ノリトレン錠





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ノリトレン錠のすべて(10/20mg)

ノリトレン錠

特徴

 

ノリトレン錠は非常に古い抗うつ薬となり発売は1971年となります。現在では、ノリトレン錠を含む三環系抗うつ薬を第一選択薬として使用する事はまずないのであまり使用されていないのが実態です。  ⇒ 三環系抗うつ薬一覧

 

しかしながら効果という点ではSSRIなどと比較し効き目がいいという事で使用されているケースがあります。

 

 

 

三環系抗うつ薬とは?

 

モノアミンの再取り込みを選択的に阻害し、神経シナプス間のモノアミン量を増やす事で効果を発現しています。

 


 

ノリトレンの成分であるノルトリプチリンは、トリプタノールの成分であるアミトリプチンが代謝された成分ではありますが、少し作用機序というか効果発現の詳細が異なります。

 

ノリトレン錠(ノルトリプチリン)は、ノルアドレナリン量を増加させて効果が発現されます。これはノルアドレナリンの再取り込み阻害の選択性がかなり高い事によって発現されます。。
*トリプタノールではセロトニンの再取り込阻害の選択性が高くなっている。

 

この事により、ノリトレンは抗不安効果よりも意欲を高める効果が高くなっています。
元気を出す薬ってイメージをもってもらうと分かり易いかと思います。

 

効果効能

ノリトレン錠の効果効能

 

うつ病・うつ状態

 

効果発現までの期間

 

比較的早く効果が発現する薬に分類され、時に頓服として処方する医師もいらっしゃいます。

 

副作用

 

口渇、眠気、便秘等の副作用が起こる可能性がありますが、他の三環系よりも副作用発現の可能性は低く高齢者にも比較的安心して使えます。

 

 

注意点

 

抗コリン作用を持っている為、緑内障や前立腺肥大を持っている方には症状悪化の可能性がある為、原則使用できません。

 

離脱症状・断薬

 

急に服用を中止する事により(断薬)、離脱症状が発現する可能性があります。

 

 

離脱症状とは?

 

急激な服用の中断や減量にした時に起こる事がある、不安、浮動性めまい、興奮、悪心、頭痛症状などの事をいいます。
離脱症状の発現を防ぐ為に1/2錠、1/4錠などと徐々に中止していく場合もあります。よって自己判断による服用中止は避ける必要があります。
また退薬症状と言われる事もあります。この減薬、退薬期間は個人差があり数週間〜数か月になります。


 

妊婦・授乳婦

 

妊婦さんへの投与は一般的な薬と同様に治療上の有益性が
危険性を上回ると判させる場合にのみと事になっています。

 

薬価

 

 

規格 薬価
ノリトレン10mg 5.6
ノリトレン25mg 10.8

*H28年4月変更薬価(次回はH30年4月予定)

 

ジェネリック医薬品(後発医薬品)

 

ノリトレン錠のジェネリック医薬品は薬価が安いためか発売されておらず先発品のみとなっています。

 

 

ノリトレン錠詳細

成分名(一般名) ノルトリプチリン(ノルトリプチリン塩酸塩)
剤形・規格 錠剤/10mg・25mg
効果効能・用法・用量

ノリトレン錠
精神科領域におけるうつ病およびうつ状態(内因性うつ病,反応性うつ病,退行期うつ病,神経症性うつ状態,脳器質性精神障害のうつ状態)

 

◎うつ病・うつ状態
初め1回量としてノルトリプチリン10〜25mg相当量を1日3回経口投与するか,またはその1日量を2回に分けて経口投与する.
その後,症状および副作用を観察しつつ,必要ある場合は漸次増量する.
通常,最大量は1日量としてノルトリプチリン150mg相当量以内であり,これを2〜3回に分けて経口投与する.

 

警告 特になし
禁忌 緑内障患者、心筋梗塞回復初期患者、尿閉(前立腺肥大等)の患者(抗コリン作用の為)

併用禁忌:MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、エフピー) 、ピモジド(オーラップ)

原則禁忌 特になし

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