トレドミン錠のすべて(12.5mg、15mg、25mg、50mg)
特徴
トレドミン錠は日本では2000年10月5日から発売が開始されました。
このトレドミン錠は第4世代の抗うつ薬である
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)に分類されています。。
*2008年11月から12.5mg、50mgの剤形が追加発売になりました。
特徴としてセロトニンとノルアドレナリンの両方の
再取り込みを阻害する事により両成分の濃度を高める作用により
効果を発現する抗うつ薬となります。
このトレドミンは副作用の発現可能性が低く使用しやすい薬剤となっています。
三環系抗うつ薬では口渇、便秘、眠気などの副作用が多く発生するのとは
対照的になっています。
また第1〜3世代の抗うつ薬、SSRIともと比較して効果発現までが早くなっています。
早い人では1週間たたないうちに実感できる方もいるほどです。
SSNRIとは?
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤と呼ばれ
シナプスでセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害する事で
セトロニンとノルアドレナリン濃度を上昇させ効果発現をする薬剤です。
効果発現までは一般的なSSRIと比較し早く、1週間ほどで発現する事が多いようです。
また急な服用中止でも離脱症状が起こる事は少なくなっています。
第1〜第4世代って?
■第1世代
塩酸イミプラミン等などの三環系抗うつ薬の事
特徴 抗うつ作用が強いが副作用である抗コリン作用、心毒性などが強く発現します
■第2世代
塩酸ミアンセリン等四環系抗うつ薬
およびアモキサピン等改良型三環系抗うつ薬
特徴 第1世代抗うつ薬の副作用がやや軽くなっています
■第3世代
SSRI
特徴 第1、第2世代と比較し副作用が軽減されました
■第4世代
SNRI
特徴 抗うつ作用が塩酸イミプラミンと同様に強いが
副作用はSSRIと同じ程度の効果を持ちます
効果効能
トレドミン錠の効果効能
うつ病・うつ状態
効果発現までの期間
1週間程度
*SSRIは2週間程度と言われている
前シナプスのセロトニン1A受容体の脱感作が早く
効果発現までの期間が短いとされています
副作用
一番多く起こる副作用としては
口渇(7.5%)が起こり易くなっています。
その次に多いのが悪心・嘔吐(6.0%)、便秘(5.8%)、眠気(4.1%)となります。
その他に排尿障害(尿閉・排尿困難)比較的多い副作用になります。
服用によって太るなどと言われている事がありますが
このトレミドミンについては体重増加、減少にほぼ影響がないと言われています。
悪心(おしん)とは?
吐気。嘔気の事。
SSRIによる悪心・嘔気発生のメカニズムは?
ジェイゾロフトなどのSSRIの服用初期に現れやすい副作用である悪心嘔気は、セロトニンの再取り込みを阻害して消化管粘膜細胞近傍のセロトニン濃度を増大させることにより、5-HT3受容体を介して嘔吐中枢が刺激され発現すると考えられています。
注意点
抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者(精神疾患患者対象)で
自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため
本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮する事になっています。
離脱症状・断薬
離脱症状とは?
急激な服用の中断や減量にした時に起こる事がある、不安、浮動性めまい、興奮、悪心、頭痛症状などの事をいいます。
離脱症状の発現を防ぐ為に1/2錠、1/4錠などと徐々に中止していきます。よって自己判断による服用中止は避ける必要があります。
退薬症状と言われる事もあります。この減薬、退薬期間は個人差があり数週間〜数か月になります。
妊婦・授乳婦
妊婦さんへの投与は一般的な薬と同様に治療上の有益性が
危険性を上回ると判させる場合にのみと事になっています。
また授乳中は母乳中に薬剤成分が移行するので
避けた方が望ましいとされています。
薬価
規格 | 薬価 |
---|---|
トレドミン錠12.5mg | 17.8円 |
トレドミン錠15mg | 20.8円 |
トレドミン錠25mg | 30.1円 |
トレドミン錠50mg | 50.8円 |
*H28年4月変更薬価(次回はH30年4月予定)
ジェネリック医薬品
トレドミン錠のジェネリック医薬品は既に多数のメーカーから発売されています。
*ジェネリック医薬品の値段を調べたい場合はコチラのサイトを参考にして下さい。
調べ方は先発品名称「トレドミン」を入力し表示された右側にある「同効薬リスト」を
クリックして下さい。ジェネリックがある場合はジェネリック医薬品の価格が出てきます。
トレドミン錠詳細
成分名 | ミルナシプラン塩酸塩 |
---|---|
剤形・規格 | 錠剤/12.5mg、15mg、25mg、50mg |
効果効能・用法・用量 |
トレドミン錠
◎うつ病・うつ状態
|
警告 | 特になし |
禁忌 | 併用禁忌:MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩(エフピー)) |
原則禁忌 | 特になし |
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